様々な人生にいろんな保険の提案をしていますが、人それぞれの人生に合う保険提案をするのは難しい作業です。また100%の正解が無いためにより可能性やリスクオフを考慮した保険の提案しかできないのも実際のところです。 そこでFPと呼ばれる保険に関しての専門家は個々それぞれのライフイベントに注目をします。ご自分の人生をどう生きたいかを目安に最適な保険の提案をすることができます。
社会人スタート
学生生活を終え、社会人としてのスタートとして企業に就職することは人生の中でも大きな出来事です。
また、最初の会社で数十年間、または定年までお世話になることも多くあります。
ここでの保険の入り方についてのアドバイスですが、まず多くの保険のお誘いがあります。
昔ほどでは無くなりましたが、「保険は早いうちから」といった言葉をよく聞かされた記憶があります。
確かに20代前半は保険料が安いので長期間の保険契約には大きなメリットを与えます。
しかし、根本的な誰の為の保険、何の為の保険かを明確にしておかないと保険に加入しているメリットは半減してしまいます。
また、若いうちはお給料が入るとすぐ使ってしまうから毎月支払う保険料で強制的に積み立てることで貯蓄ができる部分も昔はそれでも良かったですが、今はリスクがありますが保険を上回る資産運用商品は沢山あります。
資産を増やしたいなら違うところに投資することが近道のケースもあります。
このように20代からの保険は何となくよりかは将来的を見越した保険への投資と最低限の万が一に備えるか備えないかを判断することになります。
結婚
次に大きなイベントとして結婚があります。
ここ最近の晩婚化や非婚化によってバランスは大きく崩れています。
結婚してパートナーができたら最低限の保障を残すための保険の選択もありましたが、結婚が遅い年代やご主人が非正規労働者などで保障への対象や必要保障額も大きく変わってきます。
結婚での保険の入り方のポイントとしてパートナーへの想いが大事になります。
お互いが病気になったときに相手に迷惑をかけないための最低限の医療保障や老後への積立、死亡保障を計算します。
意外にも大きな定期保険を組んでいるパートナーがいますが、そんなに保険を掛けても受け取り側としたら必要性は少ないと思います。
先々の生活設計も気になりますが、まずは自分達がお互いに何かあったときの保障を見直すことをオススメします。
子供
結婚して数か月から数年経ちますとお子様が誕生します。
家族が1人増えることになりますから一家の大黒柱であるご主人も責任を大きく感じるかと思います。
生まれてきたお子様を見ると、この子が立派に独り立ちするまでは自分は何が何でも頑張るといった意識の中で自分に万が一のことがあったときのことを考えるようになります。
このような時の保険提案のポイントとしては頑張りすぎないことです。
どうしても家族を守りたいという気持ちに余分な保障や特約などを付けてしまいます。
確かに保障はあったらあっただけ良いのですが、その分は保険料が嵩み、生活費が圧迫されます。
まずは自分が出せる今の保障額を洗い出すことが先決です。
社会保険からお勤めの退職制度、貯蓄額から現在加入の保険、配偶者である保険、貯蓄までを計算します。
そして、子供が20歳になるまでの必要保障額を計算していきます。
保険金額的には数千万円の保険を組むことになりますから大型の保障が組める定期保険や収入保障保険がオススメになるかと思います。
子供の進学
お子様が小学校、中学校と終え、高校へ進学して大学生になったころ少し親としての肩の荷が降ります。
そしてお子様が独立したら保険の見直しをオススメします。
ここでの大きな転換期として家族への保障から自分への保障と老後への備えを急ピッチに行っていきます。
今までは子供の生活費まで含んだ家計でしたが、独立後はその分が自動に貯蓄へと回っていきます。
それに合わせて老後にどれだけお金を回していけるかがポイントになります。
まずは家族への保障で組んでいた保険の解約と減額から手をつけていきます。
収入保障保険ならそのままで良いケースもありますが、現時点でのメリットがあるならば残す、少なければ解約するケースもあります。
定期保険も減額するだけで大きな保険料の改善につながります。
新しい契約として掛け捨てはなるべく省いて積立できる個人年金保険なども検討しますが注意点として受給条件に気をつけて加入することです。
お子様が独立した後の保険の組み方は自分への保障を厚くした終身保険や医療保険、老後の生活に厚みを増す個人年金保険や介護保険がありますが、どうしても必要と感じる保障を選別します。
ここでの保険料アップは先々の生活に支障を来す可能性があります。
基本は貯蓄で保障はオプションといった感覚でも十分です。
定年退職
最後に定年退職時での保険の取り組み方です。
数十年働いてこられて本当にお疲れ様です。
ここでのポイントはセカンドライフをどのように楽しむかに注視します。
退職してからの生活も50代後半ぐらいには頭によぎるものです。
いろんな事を考えて、いろんな手段も仕掛けてきたかと思いますが、しっかりと楽しむことが大事です。
ここの時点で退職金といった大きな資産が入ってきます。
しかし、この資産の使い道も様々でして住宅ローンの支払いから子どもの教育費、何らかの借金などに充てることがあります。
そうなると退職金が残らないケースが多いので保険料の削減でお金を生み出させます。
病気へのリスクも大きくなってきますから医療保険やがん保険などへの保障も上げたいところですが、貯蓄に回すことも考えると加入は余程のことがある時として考えます。
まとめ
このようにライフイベントに合わせての保険の考え方や取り組み方をご説明しましたが、一つの参考基準にしてくれればよいかと思います。
保険の活用は歳を重ねてライフステージが上がっていくほど必要性を増してきますが、ある期間を境に必要性は下がっていきます。
その境目の見極めを間違えると保険料の無駄が発生しますが、その無駄のおかげで大きな保障を得た人もいます。
完璧な保険提案はできませんが一つの基準として自分の人生に照らし合わせて考えて頂ければ幸いです。